ERGO
AMT
唯一無二のA.M.T.(Air Motion Transformer)ユニット採用のフルオープン型ヘッドホンです。
カテゴリ | ヘッドフォン |
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タイプ | フルオープン |
ユニット | A.M.T.(Air Motion Transformer)ユニット |
再生周波数帯域 | 20〜20,000Hz |
インピーダンス | 3Ω |
感度 | 100dB (1kHz) |
ケーブル長 | 約3m (片出し) |
プラグ形状 | 6ピン (専用プラグ) |
重量 | 約650g |
[市場価格帯]価格 :Discontinued[生産完了]
AMTはフルオープン型のヘッドホンです。ウルトラマニア向けの逸品となります。
精密機器の国スイスで生まれたヘッドホンメーカーのERGO。ハイルドライバーの原理から生まれた、Air Motion Transformerテクノロジーを採用した画期的なヘッドホンです。AMTユニットは一般的なトランデューサーと比べて、5倍ものスピードで音圧を発生させるため、音の立ち上がりがよく、スピーカーでは聴き取りにくい細かな部分まで明確に再生します。またコンデンサー型のように電源を必要としないので、付属のスピーカー切り替えアダプターを使って、アンプに直接接続し、リアルでダイナミックなサウンドをお楽しみいただけます。
[ ...すべてのレビュー(5) ]
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販売店 | 表示価格 | 送料 | 合計価格 |
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クラシック | 5.0点 |
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ジャズ | 5.0点 |
ポップス | 5.0点 |
ロック | 5.0点 |
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A.M.Tを購入して約10年、今、2台を愛用しています。
しかし、1台目を購入した当初は多くの使用者と同様、その重さとホールディングの悪さにはホトホト手を焼き、音楽に浸るどころではありませんでした。チョット首を傾けるだけで頭からころげ落ちそうになったり、その重さに肩も凝りっぱなしでした。
唯一、ユニットから聴こえてくるピアノやボーカルに、購入動機になった評論記事の「抜群の透明感」を重ね合わせ満足していました。そして、この音に少しでも長く接しようと、本機を天井から滑車を介してゴム紐などで吊り下げていました。
(“商品レビュー”には相応しくありませんが)ここからが本題です。
半年ほどした頃、紐付きのヘッドホンに我慢できなくなり、遂に後先を考えず分解してユニットを取り出してしまいました。
ユニットは長方形のケースに多数の四角柱状のマグネットが収まっていてズッシリと重く、その中に蛇腹状のハイルドライバーフィルムが見えます。意外と簡単に取り外せました。
外付けイコライザーはスルーし、手持ちのヘッドホンを犠牲にしたヘッドバンドにユニットを取り付けました。そして、ユニットに有り合わせのヘッドパッドを貼り付け、先ずは鮫島有美子の「日本のうた」を試聴。音像に芯があり、透明感を持って近くに艶やかに聴こえます。”声”というより”人”の存在が感じられ、高音域までスーッと澄み渡りながらも子音がまるで耳に突き刺さりません。非常にトランジェントのよい振動板のようです。
その後、ヘッドバンドはS社SR-XMK2のものに、ヘッドパッドはチップ繊維を圧縮した硬めのクッションをユニットの長方形の枠に合わせて厚さ13mmほどに切って使用しています。
あの重くて煩わしい兜のような入れ物から解き放たれた爽快感の中で2台目購入を決意。同様に分解した上で、今度は2本のピアノ線を頭頂部から左右の長方形ユニットの対辺に沿うよう固定しています。 2台目を購入した理由は、初体験から考えて不人気で早々に生産完了になるだろうと危惧したためでしたが、今は贅沢にも改造機2台を交替に使用しています。エージングは300時間以上かかりましたし、低インピーダンスで解像度が半端じゃないためアンプは上等なものが必要です。管球アンプがよく合います。
クラシックはシンフォニーからピアノやヴァイオリンなどの器楽曲や歌曲まで、JAZZもビッグバンドからピアノトリオまで難なくこなせますし、琴や三味線や尺八などの日本楽器、ピアノやオーボエなど倍音を多く含む楽器の音では特に優位性を感じ、ドンシャリ音でごまかしている製品とは一線を画します。とに角、自然体の音といえます。派手でダイナミックな音を求めておられる方には物足りないかも知れませんが。
現在のところ、パイプオルガンのような超低音だけはS社のイヤスピーカーに及びませんが、これは、ユニットの問題ではなく、私の改造部分の完成度不足からでしょう。
いずれにしても、「重くて耐えられない」と諦めておられる方は製品保証と決別し、ユニットを取り出して自分流のヘッドホンに作り変えてみてください。
私のモノがどんなのか見たいという方には、このページの管理人様を通じて写真をお送りいたします。
レビューをご覧になった方で「より詳細な状態が知りたい」という要望がありましたら応えしますので、どうぞご連絡ください。
中低域に重心を置いた少し古臭目なバランス。高域も伸びている筈なのだがやはりこのモデルの特徴は乾いた低音のエネルギー感にある。なぜかスイス製なのにクラッシックは全然ダメ。得意分野はジャズ。それも昔のジャズがいい。ユニットのエア、モーション、トランスフォーマーの作動原理がホーンスピーカーのそれに近い為なのか、オンマイクのドラム等、風圧を感じる再生音はむしろ60年代以前のアメリカ的。誤解を恐れずに言えばSTAXの対極に当る音ですね。
見た目も音も超個性的で誰にでも進められるモデルでは有りませんが、暗く乾いたジャズがお好きな方は試聴してみる価値は有ります。あと購入を考えていらっしゃる方は頭まで支えてくれるハイバックの椅子かソファーが無いとダメかも。(冗談みたいですがマジで)頭の大きい人が被れなかったと云う話も聞きますし、とにかく一度は試聴しましょう。
レビュー用におとなしめに表現しましたがAMTはキワモノです。ゲテモノと云っても差し支えないかもしれません。グルメが美食を食べ尽くした果てに走るゲテモノ食いの世界に似ています。素人にも普通の玄人にもオススメ出来ないです。99%クズの中にキラリと輝く1%の美点を楽しむウルトラマニア向けの一品です。
もしもう一度試聴の機会があればジャズのソースを持参して下さい。「ああ、なるほど・・・」と感じる所はあると思います。そして「でもやっぱりヘン!」と思う事でしょう。それで正しいのです。スバラシイと感じたらもう手遅れです。自分は・・・手遅れなんです。
昨日買ったばかりですが、ERGO AMTのインプレを書きます。
これまでのレビューと自分の感想とを比較すると、ずいぶん異なっている。
当方の環境では、クラシックも全然問題なく、ソプラノもきれいに高音が伸びるし、弦の音もしなやかである。但し、ホールの音場感の表現は今一歩で、総体的に音像型の印象である。バランスは安定感がありオーソドックスで、決して古臭くは感じない。また全帯域において、乾いた音もしない。Jazzのピアノ・トリオは非常にバランス良くまとまっている。ピアノの立ち上がりも良く、ベースがしっかりと支えている。
評価が異なる原因として、AMTのスペックを見ると分かるが、低インピーダンスのスピーカなので、ドライブするアンプにより相当影響を受ける事が考えられる。純正のアンプでは、素直で柔らかな音だが、躍動感に欠ける。自宅では、GOLDMUND Mimesis9という、低インピーダンス対応、駆動力共にAMTには過剰すぎる位のアンプを使用しているが、立ち上がり、透明感、高域の伸び等、アンプの特徴が良く出た音であるので、当然古臭くも無く、音に潤いがあり、高域もきれいに伸びる。
ヘッドホン自体のポテンシャルは高いと思うが、万人受けはしないと思われるので試聴は重要であると思う。後、アンプも奢ってやらないといけないと思う。好き嫌いは分かれるだろうが、いいコンポを持っていればそれを活かせるのはメリットだろう。個人的には、スピーカとの音の違和感がほとんど無く非常に魅力的である。
側圧フリーで載せるだけなので,使用者の頭を選ぶのはJecklin同様。横幅は相変わらず固定なので顔幅が巨大な人には辛いと思われるが,縦方向が調整可能になっただけマシではある。逆に,内側に2cm厚スポンジを貼ってあるのはJecklinと同じだが,頭頂部の穴が無くなった分トンガリ頭の方には微妙にキビシイか?A.M.T.は重くて首が疲れるが,ダイナミック型の2機種は(頭の形とサイズさえ合えば)装着感良好である。あえて言うならユニットカバーの内側がスポンジ状素材であるため,耳たぶへのザラつきがやや気になる(A.M.T.は布張り)。
Jecklin,ERGOとも横断面は後方が開いたハの字型であるうえ,単に載っけてるだけなので放っておくと前に前にとズレがちである。ズレ落ちるのを防ぐため両シリーズとも左右の内側後端に細長いスポンジを貼り付けてあり,耳たぶに引っかかるようになっている。しかし聴いてるうちにジワジワ前にずれてきてスポンジが耳たぶ後端にまといつく。これが鬱陶しい。しかもこのスポンジが両面テープで適当に貼り付けてるだけというアバウトさ。ぜひとも改善を望みたい。
※端っこが剥がれるとテープに髪の毛張り付いて困るんですわ。
装着感は悪くないが,何しろ重い。長時間の聴取にあたっては,ヘッドレスト(デザインによってはA.M.T.と干渉するので注意)付きのイスまたは鍛え上げた首筋が必須となる。現行機種としてはおそらく唯一のハイルAMT(Air Motion Transformer)ドライバ採用ヘッドホン。コネクタはJecklin Float Electrostatと共通の6ピン仕様となっているが電気的な互換性は無い。付属のドライブユニット経由でアンプのスピーカ端子に接続する。同社のヘッドホンアンプERGOAMP1は標準ジャックに加えて背面に専用端子を備えており,A.M.T.を直接駆動可能である。以下の評はAMP1駆動時のものである。コンデンサ型と比較されることがあるが,明るさや華やかさとは無縁であり弦やヴォーカルの艶を求めると失望する。中低域の力強さを愛でるモデルである。完全開放とは言え,ユニットが耳介に近接しているため低域も充実している。低音で感じる風圧はこのモデルならでは。駆動方式と巨大なユニットサイズに加え,完全開放構造による空気抵抗の低さも寄与していると思われる。
コンデンサ型が苦手としがちな大音量の低音もそつなくこなすが,むしろ小音量時のメリハリの効いた低音を評価したい。ただし極端な音量変化が続くともたつきを感じることもある。また,音量の割に低音の量感を感じにくいが,側圧がほぼゼロであるためユニットからの振動が直接伝わりにくいためではないかと推量する。小音量時の解像度についてはコンデンサー型には及ばないものの健闘している。一方で音量を上げるとなぜか音数がやや間引かれた様に聞こえるが,分離の悪い古い録音では音が整理され,好適であると感じられる。頭の外まで拡がる広大な音場はERGOシリーズ共通。個々の音はやや膨らむ傾向があるが,音場が広いのでそれなりに分離して聞こえる。ただしソースによっては外寄りの音が耳のすぐそばで聞こえて鬱陶しいことがあるが,これは録音の問題か。高音はかなり上まで出ているが,分厚い中低域に引っ張られて相対的に控えめに感じられる。ソースとの相性によって無骨とも骨太ともとれる音である。ESSのAMT式ヘッドホン,Mark 1においても同様に"仕事ですから"的職人気質の堅さを感じるが,AMTはこなれた音を出しにくい方式なのだろうか。個人的にはゲルニカのあざとい音にピタリと嵌る。百代レーベルの中国歌謡も伴奏がグッと盛り上がって新鮮に聞こえる。あとダミ声系は大体イケてる感じ。とは言え,このモデルの購入を検討している人には(いるのか?)KOSSのESP/950の方を無難にお勧めしてみたい。
A.M.T. は確かに重くて扱いにくい。重量650gは普通のヘッドホンの2倍もある上、頭部でのすわり心地というか置き心地が極めて悪いのである。左右のユニット部が耳を押さえつける訳でもなく、単にダラリと頭に乗っかっているだけだから頭を前後左右に傾けるとぶらぶらする。そんな不安定さも、重量さえ何とかなればと思い続け、とうとう部屋の天井に直径4cmほどの滑車を取り付け、水糸(普通のひもで良い)の片側に300gの錘を吊り下げ、もう片側にA.M.T. を縛り付けることにした。これで実質重量が350gとなり、やっとA.M.T. 購入後慢性化していた肩のコリから解放されることになった。ところが、アンプのボリュームを調整したり、CDプレーヤーからディスクを出し入れをするなど、上下、水平の動きをするたびにA.M.T. が天井の滑車側に引っ張られるので、本機とヒモの間に30cmほどのゴムひもを干渉用として括り付けやっと一段落(ここへたどり着くまでには、かなりの紆余曲折があったが)。
ところで肝心の音は、ストレートで音像もハッキリ、シッカリしている。ハイルドライバーのユニットと耳との間に自由空間があるためか、こもった感じも全くない。ピアノは美しく響き、バイオリンなどの弦楽器もフワっと浮き上がる感じは乏しいもののよく輝く。ボーカルも大きな口にならず、適度に立体像を描き出してくれる。反面、STAXのΩなどに比べると多少低音不足の傾向がある。また、クラシック向きだとかJazz向きだとか言われるが、基本的には何でも聴ける。
ただ、本機のインピーダンスは3Ωと一般のスピーカーよりさらに低く、しかもクオリティーは高いので、ドライブ能力の高いアンプが必要と思われる。現在、UESUGI UBROSS1(KT-88PP)を本機専用で使用しているが、申し分ない。